■ 抄録・要旨
| 平成23〜24年度に埼玉県で観測されたPM2.5の炭素成分のデータを比較し、季節による特徴の比較とその要因を考察した。PM2.5は平成23年の秋季に非常に高かったが、それ以外はあまり違いはなかった。OCは、23年はPM2.5と同様に秋季に高かったが、24年は夏季に高い傾向だった。一方、ECは23年はやはり秋季に高かったが、24年は夏季に高い傾向は見られなかった。23年秋季は主としてバイオマス燃焼に加えて大気安定度の"安定"の頻度が多かったことが影響したと推測された。また、24年夏季は日射量が多く、内陸ほどOCが高まる傾向が見られたため、光化学反応による二次有機粒子の増加が示唆された。騎西において秋季と夏季を比較すると、秋季の方がOCだけでなくchar-ECやWSOCが高かったため、バイオマス燃焼からWSOCが多く発生している可能性が考えられた。
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